TOPベルファースト中心街

             ベルファースト駅 〜 CITY HALL
 ベルファースト、特殊な興奮を感じる。まだ、あの「ナッシング パーソナル」の世界なんだろうか。列車は速度を落とし、定刻の11時40分小さな駅の構内に入った。リュックを担ぎ乗客の後に続いた。駅は周囲の平地より一段と高く、周りが「眼下に」見渡せる。左手の駅舎横に「異様」な広い空き地が見える。ビルを解体した跡地のようで、崩れたレンガの外壁だけが残っている。壁の上にらせん状の鉄条網が張られていて、黒スプレーで「落書き」がある。「IRAの声明文。ベルファーストのイギリスからの開放」と書きなぐるれている。階段を上がり改札口に出てきた。曇り空で時々日が差す。街も天気もそれ程暗くない。駅舎を出ると大きな道路が1本左右に走っている。道はここを頂点に緩やかに下って行く。北に1kmほど下ると街の中心地になる。

 東は倉庫が多く港湾関係のエリアのようだ。大型クレーンが数本見える。タイタニックが進水した造船所だろうか。前方に高層ビル街が続いている大都会のようだ。バス停で、「シテイ ホールは、あの高いビルの方向ですか」と中年の婦人に尋ねた。「そうです。ここからは高いビルのため見えないですが」と、ニコッと僕の顔を見た。彼女のやさしそうな表情に安心した。車は多いが道路が広く、混雑するは度ではない。ダブリン同様歩道は広い。北進しCityHoleが近づくと急激に賑やかになった。ダブリン同様携帯クラクションの音がない。単車、大型トラックの姿もない。バス、タクシーは多いがスムーズな流れだ。広いメイン道路の両側には5階以上のビルが一直線に並んでいる。片側4車線のメイン道路はさすがに車が混雑している。ダブリンよりにぎやかだ。しかし、歩道に街路樹がなく緑が少ない。シティホールの周辺は若い男女のグループがたむろしている。モヒカン、奇抜なヘヤースタイル、ほとんどが腕や手に刺青をしている。ダブリンとは雰囲気が違い少々異様だ。
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