朝のケネディーパーク

並木道に学生達の姿がある。木立が高くその向こうは何もみえない。進んでいくと奥にテニスコートが見えている。2面のテニスコートで学生が練習をしている。奥が大学であろう。並木道を進んで行くと、体格の良い男子学生が一人ベンチに座って静かに本を読んでいる。彼にア−チ通りを尋ねた。彼は、わざわざ読んでいる本を閉じてベンチから立ち上がった。そして2〜3歩前に進んで、「正面のあの建物が学舎でその奥が中庭です。その庭の事をア−チ通りと呼んでいるんです」と言って又ベンチに戻った。

 

ユニバーシティカレッジ

正面に「中世の城」が一段高い所に建っている。




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彼はシュワルツネッガ−に似たごつそうな学生だ。しかし、「その顔」とは似つかない優しさがある。表の道路から学舎に至るまで、学校名を掲げた看板や入り口らしき「門」はない。10月の木立の中は涼しい。しかし、テニスコ−トの太陽は十分な暑さだ。校舎は一段高いところに建っていて中世の城のようだ。中央の門周辺から、その真上の2階までの壁に赤い蔦がびっしりと張りついている。まるで顔が真っ赤で、灰色の胴体をした鳥が翼を広げて飛んでいるみたいだ。