  
Ballymina
1分も走れば町から離れて畑と草原が広がる。うっすらと霧の中に村が見える。地表に霧が立ち込めていて、高い木や家の上部だけがうっすらと見えている。Ballyminaに着いた。大きな町で駅近くに住宅やお店が並んでいる。窓際は太陽が差し込んでいて少々暑い。目を覚ました彼女はカーディガンを脱ぎ一礼をして降りて行った。少々暑いサンシールドがない。9時半少々すいて発車した。すぐに町が消え低い木々の小高い山波をゆっくり上り始めた。もうすでに農家はない。遠くを見ても高い山並みはない。この辺りは牧草地がなく羊や牛の姿はない。外を見ると線路脇に雑草が生えている。草の表面の朝露が太陽の光にきらきらと輝いている。まるでダイヤモンをちりばめたオーナメントのようだ。再び霧が出てきた。数回「パプーパプー」と汽笛が鳴った無人踏みきりの警告であろう。
ベルファースト
山を下ると天気は回復し緑の中に民家が点在し始めた。幹線道路に車も多くなってきたベルファーストは近い。タイタニッックが建造されたドッグの巨大なクレーンも見える。10時ベルファーストに到着した。3時鉄道駅から10時30分発ダブリン行きに乗った。急行列車は新しく綺麗だ。先ほどの古い汽車とは違う。乗車率40%程かなり空いている。列車の右側にシャンキルから見た小高い山並みが見えている。左側後方には工場やハイウェイが見えている。走り出して2~3分もすれば街から緑の田舎に入る。天気はうす曇で気温は20度くらい暑くはない。家族や友達同士が穏やかに世間を話している。車内販売の「手押し車」が来た。隣の中年の夫人たちがcoffeeとスナックを買った結構売れている。 NewryからDundarkと山と畑の中を快適に進んでいった。
DORGHEDA~ダブリン
Dorghedaの手前で何回かアナウンスがあり、「乗り換え」の指示をしている。聞き取りにくいが「DORGHEDAでバスに乗り換えてください」と言っているようだ。向かいの夫婦に尋ねてみた。「この汽車はダブリンまで直行ではないんですか」と、「そうなんだが車両の都合でバス輸送になると言っている。時々こんな事があるんだ。時間がかかるんだよバスは」とふてくされていた。僕は行く時この区間が鉄道だったのでバスに乗れるのはうれしい。Droheadで指示通りに50人以上の乗客がぞろぞろと降りた。口々に不満を言っているようだ。普通のバス2台が待っていた。すぐに発車した。左にポートノーマックへと標識が出てきた。5年前にお世話になったところだ。ダブリンの中心は近い。コノリ駅に近づくにつれ異様に人や車が多い。今までこの国で見たことのない光景である。「何かあるんですか」と隣の人に聞くと、「競技場で国際的なサッカーの試合が行われているよ」。歩道をカラフルなたすきや旗を持った大勢の人々が「うようよ」と歩いている。大声を出して歩いているグループもいる。やっとコノリ駅に着いた。チケット(鉄道)も取らずに降ろしてくれた。何がなんだかわからない。約1時間遅れで1時を過ぎていた。ここからは「5年前の通いなれた道」でオコンネル前からバス31でダブリン空港に行けばいい。
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