二日目でB&Bの朝食がわかってきた。出発前にわざわざ取り寄せたアイルランド政府観光庁の資料もほとんど読んでいない。「風の向くまま何とかなる」と、僕のような「無知の旅行者」は多くはいないだろう。
昨日のクラークさんの朝食にはなかったものが一つある。それは厚さ5mm、直径4cm程の黒褐色のソ−セ−ジの様な物が一切れ置かれていた。これがB&Bの代表的な朝食です。右側の中央の大皿に目玉焼きが2個、ハム、ソーセージ、ベーコンが乗っている。パン(トースト)、牛乳、ジュース、ヨーグルト。食後にはデサートや紅茶、コーヒーが出る。
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アンナさんのBREAKFAST
目玉焼の下の「黒い物」はアンナさんの手作りソーセージ
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彼女は食パンをパン立てに置き、「これは、いろいろのものを詰めスモ−クしたもので、私のオリジナルソ−セ−ジなのよ」とニッコリ笑った。紅茶にレモンを絞り彼女自慢の「スモ−クトソ−セ−ジ」を食べた「アンキモ」のような味がする。僕の顔を見ていた彼女に、「珍味でおいしいです」と言うと、「ありがとう」と言って奥に戻った。B&Bの女将達は客の食事の進行状況をよく把握している。適切な間合いを取り戻って来る。そして「なにか用はありませんか」と尋ねてくる。食事が半分ほど済んだ時再び彼女が入ってきた。「今日は、どちらに行くのですか」と彼女、「オコンネル通りからハ−フペニ−橋を渡り皮ジャンパ−を買いに行きます」とまるでダブリンの街が分かっているかのように答えた。
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