BACK 女性講師と食事 (レストラン世界)   

 バスを降りた。先ず空港ビル前の手荷物預かり所で、トランクを受け取り正面玄関から空港ビルに入った。1階の到着ロビーは昨日ほど混雑はない。右手の i の中を見ると、最初に案内してくれた彼女がいた。彼女達に「お礼と別れの挨拶」をしたかった。お客がいなくなったので、彼女たちに「ヒ−スロ−から明日日本に帰ります。とても良い旅になりました」と僕、「それはよかったですね。又来て下さい」と彼女達がニコッと笑顔をくれた。「元気でね」と手を振ると彼女達も手を振ってくれた。2階のエアーリングス航空の受付カウンターに向かった。今日は出発ロビーも混雑はない。すぐに12時10分発ロンドン行きエア−リングス社のE I-162便のチケット予約が出来た。1階の大衆バーでお別れのギネス乾杯することにした。カウンターでジョッキ1杯を頼むと、バーテンが目の前の蛇口から注いでくれた。「シュー」と白い泡でいっぱいになった。「注ぎ終えた」と思い、僕は「ありがとう」と言ってジョッキーを持ち去ろうとした。すると、「だめです」と彼が言った。「なぜですか」と言うと、ニヤッとして「沈殿するまで5分ほど待ってください」と言われてしまった。
 
 2階のアイルランド銀行で不要なポンドを円に換えた。だだし、「新品」の5ポンドと10ポンド紙幣は各1枚づつ記念に持って帰る事にした。チェックイン・カウンタ−でバッグの検閲が終わった。出発ゲ−トを通過すると、奥で免税のみやげ店がある。コイン整理のチャンスだ。スパ−の売場みたいで、ヒ−スロ−の免税店のように豪華な専門店がずらりとは並んでいない。アイルランドのウイスキ−、チョコレ−ト、美術品など品数は豊富だ。 支払時にレジで搭乗券の提示を求められた。免税店の奧が搭乗ゲ−トに繋がっている。通路を奧の方に進むと広い待合い室がある。多くの人が出発を待っている。発着状況を表す電光掲示板が、数カ所に設置されている。それを見ながら奥の待合室に向かった。待合室も混雑はない。出発を待つ乗客達の僅かばかりの声が聞こえてくる。天候が悪い為か電光掲示板に「遅れ」の文字が目立つ。中には「50分遅れ」もある。待合室の大きなガラス窓から滑走路が見えている。空は鉛色になりすでに小雨がぱらつき始めていた。