珍しく信号機付きのな交差点がある。高さ2m位の鉄のポ−ルにネイビ−ブル−の鉄板が取り付けられている。その上に白字で行き先の町名が案内されている。上側にゲール語、下側に英語が記載されている。緩やかな起伏のある国道を左に曲がった。行き交う車は少なく歩いている人はいない。遠くの雑木林の近くに人家がまばらに見えている。運転手はハンドルを左回転させながら、「日本からですか」と静かな口調で聞いて来た。朝鮮人も中国人も黒い髪なのになぜ僕を「日本人」と判断したのだろうか。
 |
レンガ造りのB&Bが並ぶ
国道沿い数軒の&Bがある。
入り口にシャムロックのマーク
 |
車は一軒の家の前でスピードを落とした。「着きましたよ」と言ってピッタリと横付けした。「有り難う」と言って彼の車を見送った。20mほど奥に10軒ほどブリック建築の家が並んでいる。門にシャムロックのカンバンが見える。どの家もガレージのない150坪程の二階建てだ。家の前の道が車庫代わりに使われている。2台の車がB&Bの前に止まっている。ビ−ルやハム入りの袋をぶら下げ開きっぱなしの門を潜った。オ−ナ−夫人が直ぐに出てきた。「渡辺ですよろしく」と挨拶をした。彼女は「ようこそ」とにこやかな挨拶を返してくれた。年令は60才を過ぎている。派手な色のワンピ−スを着ている。 |